働き方改革とは結局何なのだろうか?
マクロで見ると、労働生産性向上や、多様な労働力の受け入れが主眼であるかもしれないが、
働く人間としてより大事なのは、「自分の人生にどう影響を与えるのか?」だ。
残業規制がより強化されて、「業務が出来ない」時間が増える。
リモートワーク、フレックス勤務が増えて、「対面しない」時間が増える。
行きたくない会議・飲み会・打合せがなくなり、「会合に行かなくてよい」機会が増える。
これによってどんな影響があるのか?
最も分かりやすいのは、「振り返る時間が増えること」である。
機を同じくして、
「体育会系=勝ち組」に異変? 就活強者の苦悩 」(日本経済新聞)
という記事と
10年以上書いている”反省ノート”。山里亮太「努力をやめたいなんて1ミリも思わない」(新R25)
という記事の二つが公開されている。
つまり、
・状況が変わり続ける時代において、猪突猛進に突き進む忠実さは強みではない
・常に自分を振り返り、自己改善を続ける内省力こそが、これから必要になる
のである。
「AIによってやりたくない仕事が全て機械に置き換わり、人間はより創造的な仕事だけをやればよく、収入もベーシックインカムで全て賄われる」といったような議論においても、
『じゃあ人間は何の仕事をするのか?』や『人間らしさとは何か?』が議論の的になるが、
そんなことは、その時になってみないと分からない。
必要なのは、変化の中で常に内省し、自己変容を遂げる力である。
情報爆発の中で、あらゆる情報がフローで流れては消えていく。しかも、その流れは日々速くなっている。
その中で、少し立ち止まってじっくり考えてみたり、振り返ることも必要になっている。
というか、自然とその機会が失われていることに、気付くべきなのである。
働き方改革の解釈はそれぞれあるが、その一つの解が
「内省し、自己変容を遂げる機会が生まれること」である。