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山里亮太「天才はあきらめた」
2018年7月6日に発売された、山里亮太著「天才はあきらめた」。
才能があると信じたいが、それがなく駄目だと自覚し、それでもなお何者かになりたくて、努力をしている。
そんな山里さんの人柄と努力がにじみ出るとても面白い本でした。
本の中で出てきたキーワードたち(網掛け部は同書より引用)
「何者かになりたい」ではなく、「モテたい」という中間ゴールを設定する
遠すぎるゴールではなく、近くて手が届きうるゴールを設定することで、心が折れずに努力を続けられるそう。
「幸せになりたい」ではなく、「毎日、朝気持ちよく起きる」ことをゴールに設定するようなイメージですかね。
自信貯金
挫けそうになった時に、褒められたこと・良かったことを思い出して、折れそうな心を自分で補修するということ。
スタートラインって立つのが本当に難しい。いつも立てたと思ったら新しいスタートラインが現れる。そこで躊躇している限り、先に走り出せた人から引き離されていく。
「お兄ちゃんらしくしなさい」「お姉ちゃんらしくしなさい」という言葉は、本人の心構えなく、弟・妹が生まれた瞬間に浴びせられる。
準備が出来てからスタートラインが現れるのではなく、スタートラインが現れてから準備するのが世の常なのだ。
自分が薄っぺらい人間だと痛感させられる。しかし、その痛みを努力に変換する。駄目だからやらないのではなくて、駄目な自分だからこそ努力量を増やさないといけない。
ここが山里さんの一番凄いところ。
心の痛み・妬み・嫉みを、目的に向かう努力(山里さん曰く「ガソリン」)に使えるところが本当に凄い。
自身のメタ認知がとてつもなく優れていて、「心が折れそうになっている」や「腐りそうになっている」自分を客観視し、プラスに働くように、感情を努力に向けて変換している。
目的(「モテたい」とか「見返したい」とか)に向かう意思の強さが半端じゃないのです。
嫉妬をガソリンに変える
実際のノートに書いてある妬みや、復讐案が書籍にも転載されていたが、何よりも凄いと思ったのが、「●●してやる」という風に行動ベースにまで復讐案が記されていたこと。
目標が超具体的だからこそ、それに至るためのプロセスも具体的に見えており、適切な努力が出来るのだと思う。
自分の目的に合わせて作られた自身・目的
山里さんの凄いところはまだまだあって、その一つが「目的に向かうプロセスを極端に最適化できる」こと。
M-1グランプリで決勝に行くために、必要なネタ数2つに絞って、1年をかけてネタを試行錯誤し続けてきたというエピソードもそうです。
自分の目的に向かって、自分の感情・行動を全て綺麗な一本道にまとめてしまう力が凄い。
天才とは尽きない劣等感と尽きない愛
こちらだけは解説のオードリーの若林さんのコメント。
「天才ではない」が、「天才になりたい」という強烈な劣等感と、お笑い自身・周囲の人々に対する愛情が、山里さんを天才たらしめているという解説でした。
山里さんが凄いポイント
- 目的を明確に定める力
- その目的に向かって、適切なプロセスを見定める力
- 自分の感情・行動を客観視できるメタ認知力
- 自分の負の感情に向き合い、正の努力に繋げられる意思力
合わせて読みたい新R25のインタビュー記事
この書籍の発売に合わせて、新R25さんがインタビュー記事を公開しています。
10年以上書いている”反省ノート”。山里亮太「努力をやめたいなんて1ミリも思わない」(引用:R25)
こちらにも、山里さんが書き続けている反省ノートと、その努力っぷりが綴られています。
是非、合わせて読んでみてください!
本当に、山里さんは凄い。